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[栄養]  牡蠣とシャンパンが相性抜群である理由
2020.11.26 , EurekAlert より:   記事の難易度 3
  

牡蠣とシャンパンは、うま味の相乗効果により、完璧な組み合わせになるようだ、というデンマーク・コペンハーゲン大学からの研究報告。

「答えは、いわゆるうま味にある。甘味、塩味、などと並んでヒトの味蕾が検出できる5つの基本的な味の1つである。多くの人がうま味を肉の味と関連付けている。我々は、うま味が牡蠣とシャンパンの両方に含まれていることを発見した」と主任研究者のオーレ・モレイトソン教授は語っている。

シャンパンでは、死んだ酵母細胞がうま味(グルタミン酸)に大きく貢献しており、牡蠣では軟体動物の筋肉(ヌクレオチドによってうま味が現れてくるのだという。

研究チームによれば、うま味を大幅に高めるのは、魚介類などの筋肉の分解によるアミノ酸のグルタミン酸とヌクレオチドの組み合わせであり、うま味は、遊離アミノ酸(グルタミン酸)の塩(グルタメート)と、舌の味蕾や口腔内にあるうま味受容体へのヌクレオチドの同時結合に由来する。

「グルタミン酸と特定のヌクレオチドの組み合わせでうま味の相乗効果が生み出されると、食べ物と飲物の組み合わせがうまくいく。シャンパンと牡蠣の組み合わせは、シャンパンの味を大幅に高める顕著な相乗効果を生み出す。さらに、シャンパンは、例えばその酸味と泡で全体的な印象に多いく貢献する」と筆頭研究者のシャーロッテ・シュミットは語っている。

教授はまた、うま味の相乗効果を伴う美食の仲間として、ハムとチーズ、タマゴとベーコン、トマトと肉を指摘している。

研究チームは、種々のシャンパン(18種およびイタリア産発泡酒1種(対照))と、デンマークのリムフィヨルド牡蠣およびマガキ(日本で売られている牡蠣)の組み合わせを検証した。イタリア産の発泡酒にはグルタミン酸が含まれていなかった。

本研究は、牡蠣とシャンパンの組み合わせが絶妙であることを初めて科学的に説明し研究であるという。

教授は、この相乗効果と味が私たち人間にとって食品の選択にとって重要であると信じているという。彼によると、うま味は我々の体にとって重要なたんぱく質が豊富な食品の兆候であるため、私たちは進化的にうま味を渇望するようにコード化されているそうだ。

「このコード化は、我々がうま味のない野菜を食べることにあまり熱心でない原因かもしれない。うま味の原理を理解することは、私たちがより多くの野菜を食べるのに役立つので特に重要だ。うま味の相乗効果を認識することで、どんな野菜も美味しくすることができる。そして、もっと多くの人にもっと野菜を食べてもらいたいと思う」とモレイトソン教授はコメントしている。

出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)      
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