2020.11.10
, EurekAlert より:
皺のある「スーパーエンドウ豆」が、血糖コントロールを助け2型糖尿病リスクを低下させるかもしれない、という英国インペリアルカレッジロンドンからの研究報告。
研究チームは、エンドウのある品種に注目した。この皺のあるエンドウは、一般に販売される品種とは異なり、「レジスタントスターチ」(難消化性でんぷん)が非常に豊富に含まれているため、身体が分解するのに長時間を要する。
研究では、通常のエンドウと、野生種のスーパーエンドウを比較し、スーパーエンドウの摂取が血糖スパイク(急上昇)を抑えることが示された。この効果は、スーパーエンドウから作られた粉を食事に添加することによっても観察されたという。
一連の実験で、研究チームは健康なボランティアに50グラムの皺付きエンドウを含む混合食を与え、一連の対照実験では通常の「滑らかな」エンドウを与えた。グラスゴー大学と協力して、研究チームはエンドウにトレーサー分子を追加し、エンドウが人間の胃腸管によってどのように吸収され消化されたかを追跡できるようにした。
研究チームは、皺付きエンドウまたは対照エンドウから作られた粉を使用して実験を繰り返した。長期摂取の影響をさらに調査するために、研究チームは25人のボランティアを募集し、エンドウのフムスとマッシーピーズ(皺付きエンドウまたは対照エンドウから作られたもの)を4週間摂取するように依頼した。
主任研究者のクレア・ドモニー教授は、「長期的には、レジスタントスターチを食品に含めることが政策になる可能性がある。貧血に対処するためにパンに鉄を加えるなど、この種の介入には前例がある。レジスタントスターチを食品に一定量添加することは、2型糖尿病やその他の代謝性疾患に取り組むための政策として有望であろう」とコメントしている。
出典は『ネイチャー食品』。 (論文要旨)
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