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[病気]  血液検査でアルコール関連疾患が何年も前に予見可能?
2020.11.4 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

血清代謝物プロファイルを使用して、将来アルコール関連疾患を発症するリスクの高い個人を特定できることを世界で初めて示唆した、という東フィンランド大学からの研究報告。

アルコールは、アルコール依存症、肝硬変、さまざまな種類のがんなど、多くの重篤な疾患の根底にある原因である。アルコールは世界の疾病負荷の約5%を占めると推定されており、WHOはアルコールの過剰摂取の削減を最も重要な優先事項の1つとして挙げている。

けれども、最も介入を必要とする個人、すなわちアルコール関連疾患を後に発症する個人を早期に特定することは困難であった。

今回、研究チームは、個人がアルコール関連疾患と診断される何年も前に血清代謝物プロファイルが変化することに着目して検討を行った。

研究チームは、1984-1989年に42-60歳の男性を登録し、アルコール関連疾患の診断を受けた患者(92名)を診断後平均13.6年間追跡調査した(症例群)。対照群として、自己申告による飲酒レベルが同程度の飲酒対照群(92名)と研究開始時に少量飲酒しかしないと自己申告した対照対照群(90名)を設定した。

研究開始時に採取された血清検体の解析の結果、自己申告の飲酒度と飲酒のバイオマーカーであるγ-グルタミルトランスフェラーゼで調整後、症例群では、両対照群と比較して、血清セロトニンおよびアスパラギンのレベルが有意に低下していたという。

「セロトニンは神経系の機能を制御する重要な媒介物質のひとつであり、アスパラギンの低下は飲酒による臓器ダメージのリスクの上昇と関連しているだろう」と主任研究者のオーリ・カルッカイネン教授は語っている。

「我々の研究は、血清代謝物プロファイルを使用して、将来アルコール関連疾患を発症する可能性のある個人を事前に特定できる可能性を初めて示唆するものだ。これは広範囲における結果をもたらすものだろう。」

研究チームは、本研究の限界として、アルコール関連疾患のリスクくぐーぷに属する中年フィンランド人男性のみが対象になっていることが挙げられる、としている。

出典は『アルコール中毒:臨床・実験研究』。 (論文要旨)      
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