2020.10.21
, EurekAlert より:
適切な運動と栄養摂取は、フィットネスを改善するだけでなく精神的にも有用であるようだ、という米国イリノイ大学アーバナシャンペーン校とアボット、米国空軍研究所の臨床試験報告。
研究チームは、米空軍において現役男性と女性の集団のフィットネスと認知能力を高めるための最適な栄養と運動の有効性を調べる二重盲検試験を実施した。
148人の研究参加者を12週間2つのグループに分けた。両方のグループが同じトレーニングプログラムを実行した。これには、週5日実行される有酸素トレーニングとレジスタンストレーニングで構成されるバランスの取れた運動プログラムが含まれていた。トレーニングプログラムに加えて、一方のグループにはプロトタイプの栄養ドリンクが与えられ、もう一方のグループにはプラセボが与えられた。
その結果、運動が、ルテイン、オメガ3脂肪酸、リン脂質、ビタミンD、およびβ-ヒドロキシ-β-メチル酪酸(HMB)を含む高たんぱく質栄養ドリンクの追加とともに、統計的に有意な変化をもたらしたことが示唆されたという。
運動単独と比較して次のような改善が観察された。 ●作業メモリーが11%改善(情報処理と問題解決能力の向上)。これはマルチタスクであり、ストレス下でしばしば損なわれるという。 ●反応時間が6%改善-参加者はより速く、より正確になった。 ●筋肉量が2ポンド(約900g)以上増加 ●安静時心拍数が8%低下。これは、心臓血管の健康状態が向上したことを示す。安静時心拍数が毎分71拍から毎分65拍に改善された。
「運動による身体的および精神的健康上の利点はよく知られているが、本研究は、最適な栄養が脳機能の向上にどのように役立つかを示している」と筆頭研究者のクリストファー・ズウィリング博士はコメントしている。
出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)
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