2020.10.21
, EurekAlert より:
乳児に生後4カ月から高用量のグルテンを導入することによって、セリアック病の発症を防げるかもしれない、という英国キングスカレッジロンドンからの研究報告。
EAT(Enquiring About Tolerance)研究は、オープンラベル・ランダム化臨床試験である。イングランドとウェールズの一般集団から1,303名の乳児を集めて2012年11月1日から2015年3月31日にかけて実施された。
乳児は、ランダムに2群に分けられ、1群(介入群)は、生後4カ月から、6つのアレルゲン性のある食品(ピーナッツ、ゴマ、タマゴ、牛乳、タラ、コムギ)を母乳に加えて導入され、別の1群(対照群)は、アレルゲン性のある食品を避けて、6か月まで完全母乳とした。
514名の男児を含む1,004名の生後4カ月から6か月の平均グルテン摂取量は、対照群で週0.49g、介入群で2.66gだった。対照群516名中7名がセリアック病と診断されたが、介入群488名中セリアック病と診断された乳児はいなかったという。
本研究において、乳児への4ヶ月からのグルテンの導入は、有意に低いセリアック病の診断と関連していた。この結果は、グルテンの早期の大量摂取が、将来的にはセリアック病予防の戦略のひとつとして考慮される可能性を示唆するものである、と研究チームは結論付けた。
出典は『JAMA小児科学』。 (論文要旨)
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