2020.10.20
, EurekAlert より:
生ニンジンの摂取は、多くの人にアレルギー反応を起こすが、一般に信じられていることとは反対に、調理されたニンジンもこの効果をもたらす可能性がある、という独バイロイト大学からの研究報告。
研究チームによると、ニンジンのアレルゲンであるDau c 1は、高度に加熱されたときにアレルギー患者に無害な構造に変化するが、温度が下がるとすぐに大部分がその自然な構造を取り戻すのであるという。
「我々の研究の結果は、ニンジンアレルゲンに敏感な患者が一般的にニンジンを食べることを避けるべきであることを明確に示唆している。ニンジンを加熱してもアレルギー反応を引き起こす可能性のあるタンパク質構造は破壊されないか、不完全に破壊されるだけである」と主任研究者のブリギッタ。ヴォール博士は語っている。
研究チームは、精製された天然Dau c 1および組換えイソアレルゲン(rDau c 1.0104, rDau c 1.0105, rDau c 1.0201, rDau c 1.0301)の処理前後のpHおよび温度安定性ならびにアレルゲン性を検討した。
ニンジンにアレルギーのある患者には、加熱またはpH処理がDau c 1のアレルギー誘発性を完全に無効にするわけではないため、食品を含む加工ニンジンを避ける必要がある、と研究チームは結論付けた。
出典は『分子栄養と食物研究』。 (論文要旨)
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