2020.10.14
, EurekAlert より:
20代でLDL-コレステロールが高いと、30代でそれが低下しても、40代の心血管リスクは高いままのようだ、という米国メリーランド大学からの研究報告。
研究チームは、CARDIAコホート研究の参加者4,958名(参加時18-30歳)を1985年から40歳になるまで平均16年間追跡調査した。その間、275名が心血管疾患を発症した。
データ解析の結果、LDL-コレステロールの血中濃度(Y軸)を年齢軸(X軸)に沿って描いたいわゆるLDL-コレステロール曲線の面積が大きいことと、心血管疾患のリスクには有意な相関関係のあることが明らかになったという。
20代で急減にLDL-コレステロールを上昇させた人が30代になって健康的なレベルまで低下させても、その影響が40代まで残る。従って、40歳で同じコレステロール値であっても、20-30代に高ければリスクは高いということだ。
「人生の初期に起きた動脈への損傷は不可逆的かつ累積的であるようだ。若いうちにLDL-コレステロールを下げる努力が重要である」と研究リーダーのマイケル・ドマンスキー教授はコメントしている。
出典は『米国心臓学会雑誌』。 (論文要旨)
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