2020.10.13
, EurekAlert より:
極めて健康的な生活習慣は、複数の慢性症状を抱えている男性の寿命を6.3年、女性の寿命を7.6年延長する可能性がある、という英国レスター大学からの研究報告。
研究チームは、2006年から2010年にデータ収集された英国バイオバンクの登録者480,940人(38-73歳、46%が男性)を2016年まで追跡調査した。36の慢性症状を抽出し、2つ以上もつ場合を複数有病者とした。余暇の身体活動、喫煙、食事、飲酒の4つの生活習慣についての複合加重スコアが作成され、4段階(極めて不健康、不健康、健康、極めて健康)にグループ分けされた。
19.5%(93,746人)の人が複数有病者だった。平均7年間の追跡調査期間中に、11,006人の死亡が確認された。
データ解析の結果、複数有病者の男性の場合、45歳の時点において、極めて不健康な人に比べて、不健康な人の寿命は平均1.5年長く、健康な人は4.5年長く、極めて健康な人は6.3年長いことが明らかになったという。
複数有病者の女性の場合は、同様に、3.5年、6.4年、7.6年の延長が認められたという。
慢性症状のない場合でも、同様の結果であったという。
「より多くの個人が複数の慢性症状を持ちながら生活を営んでいる。我々は、45万人を超える英国成人のデータセットにアクセスすることで、複数の病気を持つ個人における健康的な生活習慣の利点を調査することができた。健康な生活習慣、特に禁煙により、平均余命が7年も長くなる。調査結果から、重要な生活習慣を変えるのに遅すぎることはないことがわかったので、我々の研究は、公衆の健康に重要な影響を与えるだろう」と筆頭研究者のヨギニ・チュダサマ博士はコメントしている。
出典は『プロス医学』。 (論文要旨)
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