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[栄養]  高果糖コーンシロップ、果糖とブドウ糖で健康にワンツーパンチ
2020.10.7 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

高果糖コーンシロップの摂取は、果糖を単独で摂取するのと同じくらい健康に悪影響をおよぼすようだ、というカリフォルニア大学デービス校からの研究報告。糖を組み合わせた場合の新たなリスクも明らかにされたという。

健康リスクを考えたとき、果糖の形での糖の摂取は明らかに良くない影響をおよぼすようだ。これは、摂取された果糖の大部分が肝臓に到達するためである。過剰な量の果糖を摂取すると、肝臓は尿酸と中性脂肪を産生し、これらは脂肪肝、心疾患、痛風のリスクを高める。しかし、主任研究者であるカリフォルニア大学デービス校獣医学部のキンバー・スタンホープ氏は、ブドウ糖の影響も見逃してはならないという。

「今回の研究で、高果糖コーンシロップに含まれる果糖とブドウ糖の組み合わせは、一部の心疾患リスク因子に対しては、果糖単独よりも悪い影響があるようだ、ということが明らかになった。」とスタンホープ氏は述べた。「この研究を計画したとき、我々はこの結果を予想していなかった。」

これまでの研究では、果糖がブドウ糖と比較して心疾患と糖尿病のリスク因子を高めることが示されている。これは、高果糖コーンシロップのブドウ糖は害がないという仮定につながった。今回の研究で研究者らは、糖の種類に基づいた健康リスク因子の違いを調べることで、この仮定を検証した。研究参加者は、果糖、ブドウ糖、高果糖コーンシロップまたは対照としてアスパルテームを含む飲料を摂取して血液を採取され、心疾患や糖尿病のリスク因子が分析された。

研究者らは、果糖が最もリスクが高く、ブドウ糖は最も低リスクで、高果糖コーンシロップがこれらの中間に位置すると予想し、いくつかのリスク因子ではそのような結果が見られた。しかし、心疾患の予測因子と考えられている因子を含む他の要素では、果糖とブドウ糖の相互作用により、高果糖コーンシロップでのリスク増加が最も大きかった。

■消費者の選択と食事ガイドライン
今回の研究結果は、食事ガイドラインと消費者による選択は、食物中の糖による健康への悪影響のすべてが、果糖の含有量によるものであるという仮定に基づくべきではないことを示唆している。

「我々の研究は、栄養が個々の食品成分だけを見ること以上のものであることを示している。」と、筆頭著者であるドイツのマックス・ルブナー研究所小児栄養学部のベッティーナ・ヒエロニムス氏は話す。「私達の食べたものが体に与える影響を理解するには、食事全体を研究する必要がある。」

出典は『代謝』。 (論文要旨)      
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