2020.9.15
, EurekAlert より:
簡単な握力検査が、2型糖尿病リスクの高い者を同定する助けになるかもしれない、という英国ブリストル大学とフィンランド・東部フィンランド大学からの研究報告。
研究チームは、60-72歳の776名の男女を対象に握力を測定し、その後20年以上にわたって2型糖尿病の発症を追跡調査した。
その結果、握力の測定値が1単位増すごとに、2型糖尿病の発症リスクが約50%低下することが明らかになったという。この関係は、2型糖尿病と加齢の間で良く知られた幾つかのリスク因子(2型糖尿病の家族歴、身体活動、喫煙、高血圧、腹囲、空腹時血糖)を調整後もみられたという。
これらのリスク因子に、握力の情報を加えることで、2型糖尿病の発症予測精度が改善されるだろう、と研究チームはみている。
また、性別で見ると、男性に比べて女性でより顕著であることから、女性はこの潜在的なスクリーニングツールの使用からより多くの恩恵を受ける可能性が高いだろうという。
「今回の結果はフィンランドの集団のものであるが、参加者が少ないので、今後より大規模な集団での研究を提案したい」と主任研究者で東部フィンランド大学のヤーリ・ラウカネン教授はコメントしている。
出典は『医学年報』。 (論文要旨)
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