2020.9.7
, EurekAlert より:
ロシアで開発された新型コロナウイルスのワクチン(スプートニクV)の予備試験の結果、軽度な副作用がみられたが重大なものはなく、被験者のべ76人全員が抗体を獲得できたという。露ガマレヤ疫学微生物学研究所による研究。
この新しい論文では、2つの要素からなるワクチンの凍結製剤と凍結乾燥製剤を調べた2つの非盲検・非ランダム化第1相・2相試験の結果を報告している。このワクチンは、2種類のアデノウイルス(rAd26-SおよびrAd5-S)を「運搬者」として2回に分けて投与するものだ。
第1相試験では、2要素からなるワクチンの個々の成分の安全性を確認した。ついで第2相試験では、最初にrAd26-Sを投与、21日後にrAd5-Sを投与して、ワクチンが免疫応答を誘発したかどうかを確認した。
2つの試験の対象者はいずれも、主に20-30代の健康な成人各38人だった。試験期間の42日間、注射部位の痛みや発熱、頭痛などの副作用はみられたものの深刻な状態には至らず、候補ワクチンが抗体反応を誘発することが確認された。
COVID-19感染を予防するためのワクチンの長期的な安全性と有効性を確立するには、プラセボ比較や高齢者、基礎疾患のある人などを含む大規模な長期試験とさらなるモニタリングが必要としている。
出典は『ランセット』。 (論文要旨)
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