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[栄養]  ヒトが、お腹一杯ピザを食べるとどうなるかを検証!
2020.7.29 , EurekAlert より:   記事の難易度 3
  

満足感を感じる以上の量のピザを食べたあとの即時的な影響を観察した研究によると、我々の体の代謝はこの1度きりの暴食に非常に効率的に対応することができるようだ。バース大学からの報告。

この新たな研究では、22〜37歳の健康な男性ボランティアを対象とし、心地よい満腹感を感じる通常量の食事と、もうこれ以上は一口も食べられないと感じる最大量の食事のあとの体への影響を比較した。参加者は最大量の食事で、通常量のおよそ2倍の量をたいらげ、摂取エネルギー量も倍に達したが、血中の栄養素の量は正常域を維持していた。

研究者らは、この結果は健康な人が時折暴食しても、即時的には代謝のコントロールが不能になるなどの負の影響はないことを示しているという。ただし、彼らは継続的な食べすぎのリスクについては警鐘を鳴らしている。

筆頭著者のアーロン・ヘンギスト氏は「長期の食べすぎが肥満、2型糖尿病、循環器疾患のリスクとなることはよく知られているが、たまの”食べ放題”が体におよぼす影響についてはほとんど知られていない。我々の研究結果は、人体が突然の過剰なエネルギー摂取に驚くほど柔軟に対応することを示している。健康な人は、満腹と感じる量の2倍量を食べることができ、これによる余剰なエネルギーを効率的に処理することができる。」と説明する。

研究の参加者らは食べ放題を模した最大量の食事で平均3,000 kcal (ラージサイズのピザおよそ1枚半) を食べた。摂取量には個人差があり、中にはラージサイズピザ2枚半を一度に食べた人もいた。

参加者の摂取量は、成人の食事ガイドラインにおける1日の摂取量よりはるかに多く、米国の有名なオリンピック水泳選手、マイケル・フェルプスが語った朝食の量をも超えている。

最大量の食事による影響は以下の通り。
・血糖値は通常量の食事後と比べて高くはなかった。
・血糖値をコントロールするホルモンである血中インスリン濃度は通常量の食事後に比べて50%高くなった。
・2倍以上の量の脂質を摂取したにも関わらず、血中脂質 (中性脂肪、遊離脂肪酸) は若干の上昇にとどまった。過去の研究では、少量から中程度の量の脂質を摂取した場合には血中脂質は摂取量に比例して上昇することが報告されており、この結果は興味深いものである。
・胃からのインスリン分泌を促進するホルモン (GLP-1) や満腹感を感じさせるホルモン(ペプチドYY) の分泌量は最大量の食事により大きく変動した。

研究では食欲と気分の変化についても調べた。
最大量の食事を摂った4時間後、参加者は眠気・無気力感を感じ、甘いものを含むどのような食物に対しても欲求を感じなかった。脳内の報酬系は食物特異性があると考えられており、ピザの摂取は甘い食べ物への欲求に影響しないだろうと予想されていたため -これが、人が常に甘い食べ物の別腹を持つ理由である- 今回の結果は驚くべきものだった。

責任著者のジェームス・ベッツ教授は付け加える。「よく知られているように、人はしばしば必要量を超える量の食物を食べ、これが我々の多くが体重管理に苦労する理由である。意外なことに、これまでの研究では単回の最大量の食事に対する人体の応答について調査されていない。今回の研究は、人は満腹感を感じる量の2倍の食物を食べることができ、我々の体は大量の栄養素の流入にうまく適応できることを示した。具体的には、参加者たちの血糖や血中脂質の値は、半分の量を食べたときと比較して高くはならず、これは体が効率的に栄養素を消費または貯蔵していることを示している。

食べすぎの主な問題は、余剰分のエネルギーが体内に脂肪として蓄積され、これが日々続くと肥満を招くことである。しかしながら今回の研究は、健康な人がビュッフェやクリスマスランチなどで時折大量の食料を摂取しても、代謝の制御が不能になるような即時的な悪影響はみられないことを示した。」

研究者らは、今回の研究が健康な若年男性を対象としていることから、同様の影響が女性や過体重、高齢者などほかの集団でもみられるかどうかを調査することを計画している。

出典は『英国栄養学雑誌』。 (論文要旨)      
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