2020.7.15
, EurekAlert より:
高齢になると動き回る能力が低下する可能性が高いので、高齢者の身体活動を評価する時に考慮する必要がある、というフィンランド・ユヴァスキュラ大学からの研究報告。
身体活動能力を改善するためには通常の運動レベル以上の定期的な運動が必要である。身体はパフォーマンスを改善することで、新たなレベルの運動に適応する。市場に出回る多くの身体活動量計は、身体活動が低下した高齢者ではなく、活動的な若者や中年のために開発されてきた。したがって、活動量計は、高齢者の身体活動を過小評価する可能性が高い。
研究チームは、大規模AGNES研究の一部として、75歳、80歳、85歳の444名を対象に、6分間歩行試験において、好まれる歩行速度を測定した。加えて参加者に身体活動量計を装着して日常生活を送ってもらった。
「参加者の好む歩行速度を測定によって、通常の運動レベルや快適なゾーンを超えたより激しい運動をした時間を評価することができた」と筆頭研究者のラウラ・カラヴィルタ博士は述べている。
参加者は、好みの歩行速度を超える活動強度の身体活動を、平均して1日トータル62分間行っていることが明らかになった。興味深い事は、75-85歳で年齢による違いがみられなかったことだという。
出典は『老年医学雑誌シリーズA』。 (論文要旨)
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