2020.6.30
, EurekAlert より:
血中の葉酸レベルが高くビタミンB12レベルの低いことは、高齢者の認知機能の低下リスクと関連していないようだ、という愛蘭トリニティカレッジダブリンからの研究報告。
研究チームは、愛蘭加齢研究(TILDA)の参加者で50歳以上の3,700名以上のデータを用いて血中の葉酸、ビタミンB12濃度と認知機能の関係を解析した。
その結果、血中ビタミンB12濃度が低い高齢者では、血中の葉酸濃度が高くても、認知機能の低下リスクが高くなかったという。ビタミンB12濃度が正常範囲の場合には、むしろ葉酸濃度が高い方が認知機能は良好だった。
「アイルランドでは、ビタミンB12不足の高齢者が葉酸を摂り過ぎると認知機能が低下すると考えられており、葉酸添加食品政策が実施されずにいるが、我々の調査では認知機能の低下リスクは高くない。むしろ葉酸を摂った方が認知機能は高い結果が得られた」と筆頭研究者のダイダラ・オコナー研究員はコメントしている。
出典は『英国栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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