2020.6.23
, EurekAlert より:
中国の漬物に由来するプロバイオティクスが、虫歯を防ぐことができるかもしれない、というイスラエルのネゲヴ・ベン=グリオン大学と中国の成都大学からの研究報告。
漬物は、中国南西部の食事の不可欠な部分である。果物や野菜を発酵させると、健康な細菌が天然の糖を分解する。これらの細菌はプロバイオティクスとしても知られ、食品を保存するだけでなく、免疫系の制御、腸内細菌叢の安定化、コレステロール値の低下、虫歯の抑制など、多くの利点を提供する。
今回発表された研究によると、四川の漬物で見つかった乳酸菌(L. plantarum K41)の菌株はStreptococcus mutansを98.4%減少させた。S. mutansは、虫歯の主要な原因菌である。
研究チームは、中国南西部産の14種類の四川漬物を評価した。54の異なる乳酸菌株を抽出し、そのうちの1つであるL. plantarum K41が虫歯の発生率と重症度を有意に低下させることを発見した。K41は酸や塩に対しても高い耐性を示した。これは、厳しい口腔状態に対するプロバイオティクスとしてのもう1つの利点であるという。乳製品に添加することで潜在的な商業的価値を持つ可能性がある。
出典は『微生物学の最前線』。 (論文要旨)
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