2020.6.16
, EurekAlert より:
高レベルのAGEs(終末糖化産物)と乳がんリスクには関連がみられるようだ、という米国サウスカロライナ医科大学などからの研究報告。
AGEsとは、糖化されたたんぱく質や脂質のことで、体内でも自然に生成するが、加工食品や高温調理された食品は大量のAGEsを含んでおり、それが身体によくないと考えられている。
本研究は、米国の国立がん研究所がデザインして出資している大規模長期前立腺、肺、大腸、卵巣がんスクリーニング試験(PLCO)の一部であり、55歳から74歳の78,000人以上の女性が含まれる。
参加者は、研究開始時と5年目に食物摂取頻度調査に回答した。平均11.5年の追跡期間中に1,592名の女性が乳がんと診断された。
研究チームが、食品に含まれるNε-carboxymethyl-lysine (CML)-AGE量を評価したところ、高CML-AGE食の摂取の増加は、in situおよびホルモン受容体陽性乳がんリスク増加と関連していたという。
主任研究者のデビッド・ターナー博士によれば、AGEsは、ほとんどすべての慢性疾患に関与している。「がんにおけるAGEsの研究は端緒についたばかりである。AGEsの存在は少なくとも100年前には知られていたが、その研究は困難だった。その作用を決定するために、研究者らは種々の疾患における役割を決定する必要があった。」
出典は『がん予防研究』。 (論文要旨)
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