2020.6.15
, EurekAlert より:
適切な栄養教育の欠如が女性アスリートのパフォーマンスと長期の健康に影響を及ぼしている、という米国ラトガース大学からの研究報告。
研究チームは、13歳以上の女性アスリートの栄養上のリスクに関する過去20年の研究を系統的にレビューした結果、栄養に関する知識の欠如がパフォーマンスの低下、低いエネルギーと栄養素摂取、潜在的な健康リスクに寄与していることが明らかになったという。
採択基準に当てはまる11件の研究の大部分は横断的研究で、厳密な対照群を置いたものはほとんどなかった。
レビューの結果、アスリート、コーチ、その他スポーツチームのスペシャリストに一般的な栄養の知識が欠如していることが明らかになったという。別の因子としては、時間管理の悪さ、食品利用性の悪さ、減量のための慢性的なダイエットのような病的摂食行動などがあったという。
女性アスリートの中には、シーズン中はパフォーマンスを維持するために意識的にカロリー制限をしている者もいた。また別の者はトレーニングによるエネルギー消費が増加したり、適切な栄養摂取についての知識がないために、意図せずにカロリー制限状態になっている者もいたという。
特に、体操、長距離走、ダイビング、フィギュアスケート、クラシックバレエなどのアスリートでは、不十分なカロリー摂取、貧困な身体イメージ、病的摂食、深刻な摂食障害(拒食症、過食症)に陥るリスクが高かった。
研究チームは、医師、栄養士、心理学者、両親、コーチを含む学際的なチームが、女性アスリートのスクリーニング、カウンセリング、全体的なダイエット、パフォーマンス、健康の改善に役立つだろう、としている。
出典は『婦人保健雑誌
』。 (論文要旨)
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