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[運動]  動脈硬化の検査に身体活動評価を加えると精度が増す
2020.6.11 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

アテローム性動脈硬化のスクリーニングに身体活動の評価を加えることで、より正確な死亡リスクを把握できるようになりそうだ、という米国マウントサイナイアイカーン医科大学からの研究報告。

「どれくらい運動しますか(0-10、0は全然、10は常に)」という質問を冠動脈カルシウム(CAC)検査をする高齢患者の質問紙に加えることで、医師は患者のより良い治療が可能になるようだという。

研究チームは、1998年8月から2016年11月にかけてCACスクリーニングを実施した65-84歳の患者2,318名が、検査の1年以上後に死亡したことを同定した。患者なスクリーニング時に質問紙に回答していた。その内容は、胸部痛症状、心臓病のリスク因子、服薬、身体活動に関するものだった。

患者は、自己申告のかたちで自身の身体活動について0-10スケールで回答した。安息時心拍数、血圧、身長、体重、既往歴なども記録された。

患者は平均10.6年にわたって追跡調査された。この間23%の患者が死亡した。年あたりの死亡率の平均は2.3%だった。最も身体活動の少なかった患者が年あたり2.9%と最も高い死亡率を示し、最も身体活動の多かった患者が年あたり1.7%と最も低い死亡率を示したという。

CACスコアが低い(0-99)患者では、身体活動のレベルによる違いは見られなかったが、CACスコアが中程度(100-399)の患者では、身体活動の低い患者は高い患者に比べて全死因による死亡リスクが2.07倍高いことがわかった。CACスコアが400以上の患者では、同様に身体活動の低い患者は死亡リスクが2.35倍高かった。

「我々の結果は、自己申告によって日常の身体活動を簡単に評価することでCACスキャンの有効性を大幅に向上できることを強く示唆している」と主任研究者のアラン・ロザンスキー博士はコメントしている。

出典は『メイヨ・クリニック紀要: 革新、品質、転帰』。 (論文要旨)      
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