2020.6.9
, EurekAlert より:
高血圧患者は、高血圧でない人に比べて、COVID-19で死亡するリスクが2倍高いようだ、という中国西安・西京医院などからの研究報告。
研究チームは、中国・武漢市の火神山医院における850人の高血圧患者のうち34人が新型コロナウイルスで死亡したが、2,027人の高血圧ではない患者では22人が新型コロナウイルスで死亡したことを発見した。年齢、性別、その他の関連因子を調整後、高血圧患者は非高血圧患者の2.12倍の死亡リスクがあったことになるという。
高血圧患者の中でみると、降圧剤を服用していた140人のうち11人が新型コロナで死亡したが、服用していなかった710人では23人であり、調整後の死亡リスクは2.17倍だった。
火神山医院における3件の他の研究から集めた約2,300人のデータのメタ分析から、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)を標的とする薬物治療を受けていた患者の死亡リスクは、それ以外の薬物治療を受けていた患者に比べて低下したが、この結果は例数が少ないので注意深く解釈する必要があるとのことである。
「高血圧患者は、COVID-19による死亡リスクが上昇する可能性のあることに留意すべきである」と研究者は注意を呼び掛けている。
出典は『欧州心臓雑誌』。 (論文要旨)
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