2020.6.5
, EurekAlert より:
血清コレステロール値は、西洋諸国では急速に低下しているが、低所得および中所得国、特にアジアのそれらで上昇していることが、これまでで最大のグローバルなコレステロール研究で明らかになった。『ネイチャー』誌に発表された。
今回の研究は世界中で数百名の研究者が参加して実施されたもので、1980年から2018年の39年間にわたる200カ国1億260万人のデータを解析したものである。国立健康・栄養研究所の池田奈由室長も著者のひとりになっている。
筆頭著者で英国インペリアルカレッジロンドンのマジド・エザッチ教授は、「はじめて、非HDL-コレステロールの最高値が西洋以外の場所で記録された。これが示唆しているのは、我々は今や飽和脂肪から非飽和脂肪への食事シフトの政策を全世界に広げていかなければならないということだ。そして、効果的な薬剤を処方できる医療体制を充実していかなければならないということである。そうすれば、これらの地域における非HDL-コレステロールによる数百万の死を回避する助けになるだろう」とコメントしている。
出典は『ネイチャー』。 (論文要旨)
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