2020.6.3
, EurekAlert より:
女子大生は、男子学生に比べて大量のアルコール摂取の影響を受け易く学業への興味を失いがちだ、という米国ニューヨーク州立大学ビンガムトン校からの研究報告。
リナ・ベグダッチェ助教授ら研究チームは、アルコールの摂取が高い大学生と低い大学生の神経行動学的および学業的な努力について比較して、概念モデルを構築した。
研究チームは、無記名のアンケートで、アルコール摂取頻度、睡眠、学業成績、学習意欲などを調査した結果、男女共に、大量飲酒は、他の薬物中毒やリスク行為につながることを発見したという。これらの行動は大脳辺縁系で制御されているが、大量飲酒における認知機能は男性と女性では異なることがわかった。
「若い女性の認知的な素質は男性よりも大量飲酒の影響を受け易い」とベグダッチェ助教授は言う。「若い女性は大量飲酒によって一般に学業への興味と成績が男性よりも低くなる傾向がある。男性は大量飲酒でよりリスキーな行動をするようになる。我々はまた若い女性は精神的なウェルビーイングを改善するためにアルコールに依存する傾向が高いことを発見した。彼女らは飲酒することで自分を癒そうとしている。」
男女の脳の形態学的な違いもあるが、女性はアルコール代謝が男性より遅いため脳にアセトアルデヒドを蓄積する可能性が高く、それが行動の違いになっている可能性もある、と研究チームは考察している。
出典は『神経科学と教育の動向』。 (論文要旨)
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