2020.6.1
, EurekAlert より:
COVID-19パンデミックによって生活が変化した影響は、多くの人々の身体と精神の健康上の問題として現れてくることになるだろう、という米国イェール大学からの研究報告。
サラ・ロウ助教授ら研究チームは、ニューオーリンズの貧困女性を対象に、2005年のハリケーンカトリーナの前年とその後数年間隔で調査を行った。女性らは、カトリーナ中の様々な衝撃的な経験を報告したが、その多くは、死別、医療アクセスの欠如、医薬品の不足といった今回のパンデミックでも見られたものに類似していたという。
研究は、ハリケーン後の1年間に、被災体験が心的外傷後ストレス、精神的苦痛、その他健康問題といった今回のパンデミックでも非常に一般的な問題と強く相関していることを明らかにした。一部の効果は12年後にも持続していたという。
「現在のパンデミックは、身体的および精神的健康に深刻な短期的および長期的影響を与える可能性が高い」とロウ助教授は述べている。「これらの影響は、災害としてのパンデミックの特徴的な性質を考えると、ハリケーンカトリーナのような以前の災害で見られたものよりもさらに大きい可能性がある。」
出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)
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