2020.5.26
, EurekAlert より:
都市部は精神的苦痛が多く、農村部でのほうが高齢者の精神的幸福度は高まりそうだ、というスペイン・バルセロナ大学などからの研究報告。
研究チームは、スペインのカタロニア健康調査(ESCA、カタロニアの全住民が対象の公的調査)から、2015-2017年の横断調査で得られたデータを解析した。
対象者は、農村部、準都市部、都市部在住の65歳以上の2,621名(男性1,219名、女性1,402名)を含んでいた。短縮ウォリック-エジンバラ精神幸福スケール(SWEMWBS)を用いて、精神的幸福度が測定された。
ロジスティック回帰とノンパラメトリックテストを使用して、生活空間の農村部と都市部の特徴との関連で、貧しいSWEMWBSスコアに関連付けられた社会人口統計、健康、ライフスタイルの変数を同定した。
解析の結果、適切な社会的サポートが、高齢者の良好な精神的幸福に関連していることが明らかになった。自分を健康と思えないことや年齢による制限が農村部での高齢者の幸福度を下げていたが、都市部では、経済的困難や学歴の低さによる精神的苦痛に苦しむリスクが高まるようだ。
農村部で暮らすように高齢者に奨励することは、人生の最後の段階におけるより大きな幸福をもたらすかもしれないが、それを証明するには適切な前向き研究が必要である、と研究チームは結論付けた。
出典は『国際環境研究公衆衛生雑誌』。 (論文要旨)
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