2020.5.12
, EurekAlert より:
変形性膝関節症(OA)のリスクが高い人は、週1-2時間の高強度運動を継続することで、OAのリスクが30%低下するようだ、という米国ノースウェスタン大学からの研究報告。
膝OAのリスクが高い人は、ジョギング、サイクリング、テニス、スキーといった高強度運動に参加するのをためらっていることが多い。だが、研究チームは、ハイリスクの人を10年間追跡調査して、激しい運動が膝OAのリスクを高めないどころか、予防効果さえあることを発見したという。
この観察研究において、研究チームは、ハイリスクだがX線画像診断において膝OAではないことが証明されている1,194名(45-79歳)を対象に、10年にわたって、長期的な高強度運動への参加が膝OAの発症リスクと関連していないことを発見した。実際、研究において激しい運動をする人は、OAの発症リスクが30%低いことが明らかになった。ただしこれは統計的に有意ではなかった。
「膝OAのリスクが高い成人でも、長期にわたる高強度運動を安全に継続できる可能性がある。医療提供者は、リスクの高い個人のための標準的なケアとして身体活動カウンセリングを組み込むことを考えても良いかもしれない」と主任研究者のアリソン・チェン准教授はコメントしている。
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
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