2020.5.11
, EurekAlert より:
COVID-19アウトブレイク中の高齢者にとって身体活動は最優先事項ではないかもしれないが、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究によれば、筋力トレーニングは自宅で健康を維持するための効果的な方法かもしれないという。
研究チームは、53名の高齢者をスクリーニングして、21名の65歳以上でフレイル予備軍の女性を対象に、2群に分けた。1群には漸進的に強度フリーの筋力エクササイズプログラムを週3回12週間実施した。このエクササイズは通常の生活動作を模倣したもので加齢とともに次第に困難になる種類のものだった。
「たとえば、我々は参加者に一連のスクワットを完了するように指示した」と共同研究者のニック・ブレイは説明する。「我々はまた、食料品を持ちあげる動作に似た、デッドリフトをするように指示した。」
別の1群には通常の生活ルーチンを維持するよう求めた。
筋力と筋肉パフォーマンスの測定の結果、12間の訓練を実施した群では筋肉パフォーマンスが改善され、フレイルの前兆が少なくなったが、傷害が増えることはなかったという。
エクササイズ群は、歩行速度、握力、シットツースタンド時間などすべての測定において改善がみられたという。また、これらの変化は早ければ9週間でみられた。
「年齢とフレイルは必ずしも関連しているわけではない。それは最も若い時点で発生する可能性もある。けれども、それは動的な状態であり、逆転させることもできる。筋力の維持と構築が重要である」と主任研究者のイエン・ヤコビ教授はコメントしている。
出典は『フレイルと加齢雑誌』。 (論文要旨)
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