2020.5.11
, EurekAlert より:
女性約1万人を対象として複数がんの血液検査の評価を行った結果、早期がんを含め、いくつかのがんを検出できた、という米国ジョンズホプキンズ大学などからの研究報告。
検出されたがんの中には、通常は進行した段階で診断される卵巣がんが含まれていた。
この検査の安全性と実施可能性に焦点を当てた研究チームにとって重要であったのは、無用で侵襲的な大量の追跡検査を課すことなく、また患者がマンモグラフィーなどの他の標準的ながんスクリーニングを受けることを控えさせることもなく実施できるということであったという。
アン・マリー・レノンら研究チームは、この新たな研究(DETECT-A。Detecting cancers Earlier Through Elective mutation-based blood Collection and Testing)において、他の方法ではがんが検出されなかった人でもがんの検出が可能かどうかを検証した。
研究チームは、がんの既往歴のない65-75歳の女性約1万人を対象に、血中のDNAおよびたんぱく質がんマーカーを測定した。安全性を最大化するために、DETECT-Aは、診断を3段階に分け、最終段階でのみPET-CTスキャンを受けることになっていた。
12カ月の研究中、96件のがんが発見された。うち26件は血液検査で、24件は標準的スクリーニングで、46件は他の方法で発見されたという。
研究チームは今回の検査アプローチがルーチンの検査に取って代わるものではないことを強調している。
出典は『サイエンス』。 (論文要旨)
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