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[その他]  倫理学者「危機は科学の基準を下げる言い訳にならない」
2020.4.27 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

世界的な危機は、科学の基準を下げる口実にはならず、公衆衛生の緊急事態への対処に適切な研究が重要な場合には特にそうであると、ポリシーフォーラムでアレックス・ロンドンとジョナサン・キンメルマンが主張している。

著者らは、COVID-19のような危機的状況の緊急事態では、研究例外主義ではなく、研究者、医療専門家、保健当局、その他の利害関係者が、質の低い研究を選別する必要があることを示唆している。

世界的なCOVID-19パンデミックが進展するにつれ、世界中の科学者が前例のない速さでこの危機に対処する研究を行っている。

しかし、著者らによれば、これらの取り組みは、公衆衛生の緊急事態では、困難な時に科学を利用しやすくするために、通常は高い質が求められる研究の質の基準に例外を設ける必要がある、という広く知られている認識に脅かされている。このタイプのパンデミック研究例外主義は、COVID-19研究を大急ぎで行おうとしているなかで顕著である。

その結果、質の低い研究が実際にあふれている。多くはプレプリントサーバーで発表され、査読が行われていない。

一部は世間の注目を引き、政策立案者のリソースの注目も集めている。しかし、その解明のために厳格な科学的手法がデザインされた問題が、緊急事態に直面して単純に解決されるわけではない。

最終的に、これらのデザインが貧弱な研究の激増は、すでに乏しくなっているリソースを誤った目的に転用させ無効な診療を行わせるリスクを高めつつ、患者の最善の治療法や公衆衛生への最善の介入法に関する不確実性を高める。

著者らは、質に関する5つの基準として、重要性、厳格性、分析の完全性、透明性、および実行可能性を挙げている。

研究と公衆衛生の利害関係者は、これらの条件を満たさない研究を評価して選別する責任がある。そして、公衆衛生を進歩させる可能性が最も高い質の高い研究を迅速かつ効率的に完了するために、努力、労働力、およびリソースを結集させる責任がある。

出典は『サイエンス』。 (論文要旨)      
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