2020.4.20
, EurekAlert より: 
菜食主義者になる理由は様々だが、西洋において最も多いのは「自分自身の健康のため」であり、環境や動物愛護を理由にしている人は少ないという。米国カリフォルニア大学の研究。
米国とオランダにおいて、さまざまな年齢、人種の8,000人あまり対象に菜食主義者になった理由を調査した結果、主なものは自身の健康であり、環境や動物愛護と答えた人はあまり一般的ではなかった。しかし、菜食に最も熱心に取り組む人々は、環境や動物愛護を最も大きな理由としていたという。
「菜食主義者となった理由で最もありがちなものは、健康と関係しています。しかし、主に健康を理由にしている人々は、一般的に菜食主義のアドボカシーに反応する可能性が最も低いのではないでしょうか」と共著者であり、心理学を専門とするホップウッド教授。このことは、アドボカシー活動に課題を生むとしている。
この課題の解決策の1つとして、さまざまなグループのさまざまな動機をターゲットにすることが考えられる。研究者は、健康の動機はしきたりや男らしさに関連しているのに対し、環境や動物愛護を動機にもつ人は好奇心が強く、経験を受け入れやすく、ボランティアをしたがったり、芸術に興味がある傾向があることを発見した。これらの結果に基づいて、アドボカシー団体は特定の種類の人々をターゲットにすることができそうだという。おそらくジムや教会では健康上の利点を強調し、博物館やコンサートでは環境や動物愛護の観点を強調するといったように。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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