2020.4.13
, EurekAlert より:
人々はより中立的な言語で書かれたインターネット上の情報を信頼するようだ、という独ミュウンスター大学からの研究報告。
多くの人がインターネットを健康問題の主要な情報源とするようになっているが、科学や医学の情報は極めて複雑であり、一般の人にはそれを判断することができない。内容が判断できない代わりに、ひとつの判断指標として、使用される言語に着目するという方法があるという。
オンラインの実験で、参加者は、記事が中立的な言語で書かれている場合に、多くのポジティブな形容詞含んでいる場合に比べて、より高い信頼をおくことが明らかになったという。
オンライン健康フォーラムで実施された実験で、研究チームは、さまざまな方法で作成された記事を242人の参加者に見せた。記事には、特定の薬物療法がどれほど効果的であったかについての女性の問い合わせに対する回答としての著者のコメントが含まれていた。
記事は、中立的な言語で書かれたコメントと、「優れた」「素晴らしい」などのポジティブな形容詞を多数含むコメントが含まれていた。
試験の結果、参加者はポジティブな形容詞を多数含むコメントの信頼性が低いと評価した。それらは誠実さが低く、誘導しようという意図があると思われ、中立的な記述のアドバイスに比べて信頼性が低いとみなされたという。
一方で、コメンターの専門的な経歴は参加者の評価に影響を及ぼさなかったという。
「これは興味深い結果である。以前の研究では、コメンターの職業がコメントの信頼性に影響を及ぼすことが報告されていたからだ。この点についてはさらに調査を行う必要があるだろう」と筆頭研究者のラース・ケーニヒ博士は述べている。
出典は『医療インターネット研究雑誌』。 (論文要旨)
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