2020.4.7
, EurekAlert より:
甘い飲食物は虫歯と歯周病の両方のリスクになるという。歯周病は糖尿病や肥満・心臓病などとの関連性も指摘されていることから、健康的な食習慣がますます重要になったといえるのではないだろうか。デンマーク・オーフス大学の研究。
菓子類をはじめとする甘い食べ物や飲み物が虫歯のリスクを高めることは、周知の事実だ。しかし最新の研究結果は、砂糖が多めな食生活も歯周病を促進する可能性を示唆している。
今回の結果は、過去50年間の文献の批評的レビューに基づくものだ。
「これまで砂糖は歯周病の発症と関連があるとされてはいませんでした。1970年代にアメリカ人研究者2人が炭水化物を多く含む食事は歯科系の疾患と糖尿病・肥満・心臓病などの炎症性疾患の両方に共通の危険因子である可能性があることを示唆していますが、この知見はほとんど忘れられていました」と、研究リーダーであるオーフス大学の歯科口腔保健学科のオドント教授は述べている。
この新しい研究プロジェクトでは、研究者たちは主要な歯科系疾患の2つの発症に関する共通の仮説に到達した。仮説は、特に砂糖を食べた際に、細菌に栄養素を大量に追加したときに歯の細菌堆積物によって起こる生化学的プロセスによるものだ。
「言い換えれば、砂糖は虫歯と歯周病の両方を促進する可能性があるという『忘れられていた』仮説を復活させたのです」と共著者のナイバッド氏は述べ、砂糖を減らたとしても、フッ素入り歯磨きで歯を磨くことの重要性を強調している。
砂糖によって引き起こされる歯周病は、糖尿病・肥満・心臓病などの炎症性疾患と同列に属すという考えから、病院のお世話にならないためには健康的な食生活を第一に考えることを、ナイバッド氏は勧めている。
出典は『口腔微生物学雑誌』。 (論文要旨)
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