2020.4.6
, EurekAlert より:
救急外来を受診する患者は、その直前にFacebookへの投稿からくだけた表現が減少し、家族への呼びかけが増える傾向があるようだ、という米国ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校からの研究報告が『サイエンティフィックレポート』誌に発表された。
研究チームは、都市部病院でFacebook投稿と電子医療記録(EHRs)のシェアに同意した2,915名の患者を対象に調査を実施した。そのうちの419名は、胸痛から妊娠関連事象まで種々の理由によって、救急外来(ED)を受診していた。ED受診の2.5カ月前からのFacebook投稿が、言葉遣いの経時変化を処理する機械学習モデルを用いて解析された。
データ解析の結果、患者のED受診が近付くにつれて、Facebook投稿に家族と健康の議論が増加することが明らかになったという。彼らはまた、より不安、気掛かり、抑うつ的な傾向の言葉を使い、「lol(笑)」、「?」、あるいは下品な表現のようなフォーマルでない言葉の使用が減少する傾向がみられた。
「インフォーマルな言葉遣いの減少と不安関連の言葉の増加はたがいに連動しているようにみえた」と共同研究者のH・アンドリュー・シュバルツは語っている。「今のところ、これが複数のSNSでも同様に起こるということはできないが、多くの人々がオンラインで生活しており、Facebookはその主要なプラットフォームである。」
最終的に、研究チームは、EDを受診した患者の大部分が彼らの言葉遣いを有意に変えたことを発見した。受診前に、患者は、レジャーについて語らなくなり(「遊ぶ」「楽しむ」「気が緩む」などの単語を使わなくなる)、インターネット・スラングやフォーマルでない単語を使わなくなった(「You」を「u」と書くなど)。
出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)
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