2020.3.26
, EurekAlert より:
妊婦の週1-3回の魚の摂取は1回未満の摂取に比べて、子供の代謝プロフィールを改善する可能性が高いようだ、という米国サザンカリフォルニア大学ケック医学校からの研究報告。
研究チームは、HELIX研究参加者で欧州5カ国から集めた805組の母子ペアについて妊娠中の魚の摂取と、出生後の子供について検討した。
妊娠中に、母親は週当たりの魚の摂取量を尋ねられ、また水銀曝露の検査を受けた。子供たちは6-12歳の時点で、臨床検査を受け、ウエスト周囲径、血圧、HDL-コレステロール、中性脂肪、血中インスリンなどが測定され、メタボリックシンドロームスコアが計算された。
データ解析の結果、週1-3回魚を摂取した母親から生まれた子供は、週1回未満しか魚を摂取しなかった母親から生まれた子供に比べて、メタボリックシンドロームスコアが低かったという。けれども週3回よりも多く魚を摂取した母親から生まれた子供では、この利益は観察されなかった。
「魚の摂取は水銀曝露の主要なルートであり、週3回を超える摂取は、魚の摂取のメリットを汚染によるデメリットが超えてしまうのではないか」と筆頭研究者のニコス・スタラタキス博士は語っている。
研究チームはまた、母親の血中水銀濃度が高いと、子供のメタボリックシンドロームスコアが上昇することも発見したという。
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
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