2020.3.19
, EurekAlert より:
旧ソ連・東欧諸国では、男たちがアルコール中毒で早死するリスクが高いという。ただしアルコール中毒関連死亡率は地域によってかなり異なるようだ。ロシア・国立研究大学高等経済学院からの研究報告。
大量飲酒がしばしば致命的であることは明らかである。急性アルコール中毒で直接死にいたることもあるし、肝硬変などの肝臓の重篤な疾患、虚血性心疾患、脳卒中などを誘発する。ある種のがん、自動車事故、殺人、転倒、やけど、凍傷などにも過度の飲酒との関連がしばしば疑われる。
公式統計に現れるアルコール関連死亡率は高くないという。2015年のロシアでは総死亡率の3.1%、5万8千人に過ぎなかった。だが、健常者集団では、8.8%に上昇する。
危険な大量飲酒が男たちの早死の主因となっているのは、ヨーロッパロシア、ベラルーシ、リトアニア、ポーランドであると研究チームは述べている。
研究チームは、2006年から2014年にかけて、ヨーロッパロシアの4つの経済圏とベラルーシ、ポーランド、リトアニアの20-64歳の男性の死亡率を検討した。調査地域数は1,180近かったという。
解析の結果、アルコール関連死亡率のホットスポットはロシアとベラルーシに多く、リトアニアとポーランドは少なかった。
最も問題の多い地域はロシア北西部と西部、ベラルーシ東部と北西部、リトアニア南東部、ポーランド東部と中部だった。
ロシア国内では、最も死亡率の「低かった」のはモスクワ、ザンクトペテルブルグ、そして中央黒土経済地区であり、最も高かったのは北西部と西部だった。
出典は『薬物アルコールレビュー』。 (論文要旨)
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