2020.3.10
, EurekAlert より:
健康科学の研究グループが彼らの質的研究法を用いた経験を新刊書『質的研究:人々、実践、現象』の中で公開した。これは東フィンランド大学出版局のシリーズの一冊であり、オンラインで無料で閲覧できる。筆者のほとんどが公衆衛生と看護の専門研究者である。
「本書の目的は、質的研究を実生活の場で使うことである。これはしばしば質的研究の方法論的な教科書では無視されているものだ」と編者のソハイブ・カーン講師は語っている。
質的研究の目的は、思考パターン、実践と現象の背後にあるメカニズム、動機づけを理解することである。過去数十年間、質的研究法は健康科学の分野で、特により伝統的な量的研究法との組み合わせで、ますます一般的になってきた。本書で、著者らは彼らの経験に基づいた質的研究法のさまざまなパースペクティブを紹介している。
著者は、質的研究プロセスが本質的にユニークで繊細であることを指摘している。データ収集プロセスには、とりわけ、対人スキルと研究倫理の習得が求められる。
研究者はプロセスの中でデータ収集器として働くので、データの質に極めて密接にリンクする。データはまた多様な観点から解釈・理解することもできる。本書には、様々な収集法を駆使して集めたデータから質的・量的研究法を組み合わせて、信頼性の高い分析を行った実例が数多く収録されている。
(論文要旨)
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