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[その他]  ソーシャルメディアが破局をさらに悪化させる仕組み
2020.2.28 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

想像してみてほしい。朝起きてフェイスブックを開くと、元カレが、現在「交際中」として通知されていたら。あるいは、「過去の思い出」として1年前に離婚した夫と一緒にいった旅行の写真が表示されたら。元カノの今の彼氏の母親が「知り合いかも」に表示されたら。

コロラド大学ボルダー校の研究チームによれば、これは現実でありいつ起こっても不思議ではないという。これがデジタル時代の私たちに破局をいくぶん困難なものにしているのである。

研究チームは、18ヵ月以内に破局を経験した参加者に1時間以上のインタビューを実施した。19名の詳細インタビューによって不安な傾向が明らかになったという。元カレをオンラインの生活から排除しようとしても、ソーシャルメディアが彼らを呼び戻してしまうのである。それも一日に何回となく。

「多くの人は、元カレとの友達やフォローを解除すれば、もう煩わされないと思っているが、我々の研究によれば、そうではない」と筆頭研究者のアンソニー・ピンター氏は語っている。

ニュースフィードは、フェイスブックを開いたときに最初に現れる主要なインターフェイスだが、それが苦痛の主要な情報源でもあるという。というのは、別れた恋人が新しい関係を結んだことをアナウンスしてくれるからだ。

2015年からフェイスブックは「一休みする」機能を取り入れた。これは「関係がある」から「シングル」にユーザを切り替え、特定の人の活動を表示しなくする機能である。けれども、関係を示すツールを使っていないユーザはそのオファーを受けることがない。

「フェイスブックは我々が破局したことを知ることはない。なぜならフェイスブックは我々の関係を全く知ることがなかったのだから」とピンター氏は言う。

別れた相手と友達を取り消していたとしても、共通の友達が投稿した写真が(タグ付けされてなくても)フィードされてくる。

完全に相手をブロックしていても、相手の新しい彼氏や家族を「知り合いかも」といって紹介してくる。

著者らは、プラットフォームの設計者が、「社会的周辺」つまり二人の関係の周囲にある、すべての人々、グループ、写真、イベントに注意を払えば、このような不幸な出会いを最小にすることができることを示唆している。

それまでは、ひたすらブロックし続けるしか手立てはないようだ。「最善の策は、あなたがもっと良い状態になるまで、しばらくの間、ソーシャルメディアから休憩することだろう」とピンター氏はコメントしている。

出典は『ACMヒト-コンピュータ相互作用論文集』。 (論文要旨)      
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