2020.2.26
, EurekAlert より:
毎日、精製穀物を食べるよりジャガイモを食べたほうが血中指標と食事の質が良くなるようだ、という米国ペンシルバニア州立大学からの研究報告。
研究チームは、50人の健康な成人を対象にランダム化クロスオーバー臨床試験を実施し、種々の心血管代謝のリスク因子に対する、揚げていないジャガイモの影響を精製穀物と直接比較した。
「臨床研究は、観察研究の結果を文脈化するために重要である」と研究者は言う。「いくつかの疫学研究が、ジャガイモの摂取と心血管代謝性疾患のリスク上昇との関連を示唆している。けれども、ジャガイモの摂取を取り巻く文脈が、我々の臨床試験の結果を観察研究の結果と異なるものにしている理由を説明する重要な因子となるだろう。」
参加者は、ランダムに、等カロリーの精製穀物のサイドディッシュ(パスタ、ライス、白パン)または蒸した/焼いたジャガイモのサイドディッシュに割り当てられ、4週間すごした。2週間の洗い出し期間を置いて、今度は今までとは逆のサイドディッシュで再び4週間すごした。
サイドディッシュ以外の食事には制限は設けられなかった。
血糖値、血清インスリン、コレステロール、その他の脂質、血圧などが測定されると共に、参加者自身から食事の質が報告された。
試験の結果、心血管代謝のリスク因子については、ジャガイモと精製穀物の間に差が見られなかった。しかし、参加者のカリウム、食物繊維、総野菜、でんぷん質の野菜の摂取量が増え、健康インデックススコア(米国人の食事ガイドラインへの適合度の指標)が高まったことが分かったという。
出典は『英国栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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