2020.2.21
, EurekAlert より:
母乳に含まれるオリゴ糖2'FL(2'-フコシルラクトース)が子供の認知機能発育を促進する効果があることをヒトで証明した、という米国ロサンジェルス小児病院からの研究報告。
母乳などの母性因子が乳児の発育に影響することが報告されており、先行の動物研究で母乳に含まれるオリゴ糖の2'FLが神経発育にポジティブな影響を及ぼすことが示されている。
研究チームは、50組の母子を対象に、母乳の組成を分析し、生後1か月から6か月の授乳の頻度を調査した。24か月齢の認知機能の発育をBayley-IIIスケールという標準的な検査で測定した。
その結果、生後1か月の母乳に含まれた2'FLの量が、有意に24カ月齢時の認知機能発育の高さに関連することを発見したという。生後6カ月の母乳に含まれた2'FLの量とは関連が見られなかった。より早期の曝露が重要であることを示唆しているという。
今回研究チームは、媒介分析(Mediation Analysis)という統計手法を用いて、母乳哺育の一般的効果とは独立に、オリゴ糖の効果を検出することができたという。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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