2020.2.18
, EurekAlert より:
緑豊かな地域に住むと、更年期障害の発症時の年齢が高まるようだ、というノルウェーのベルゲン大学等からの報告。
研究では、欧州共同体呼吸器健康調査(ECRHS)に参加した、9か国(スペイン、フランス、ドイツ、ベルギー、イギリス、スウェーデン、エストニア、アイスランド、ノルウェー)1,955名の女性のデータを分析した。20年間フォローアプし、健康と生活習慣要因の質問紙に完全に回答し、採血を受けた。近隣の緑地の利用可能性と広さも計算した。
結果は、緑地のスペースが少ない地域に住む女性は、最も緑豊かな地域に住む者より、1.4年早く閉経期になったという。閉経年齢は、平均して、緑地のほとんどない地域に住む女性で、50.3歳と比し、最も緑豊かな地域に住む女性で51.7歳であった。遺伝的要因に加え、閉経年齢は、ライフスタイル要因(喫煙、肥満、身体活動、経口避妊薬の使用等)に影響を受けた。
「コルチゾールレベル低下は、エストラジオール(重要な女性ホルモン)の濃度の上昇と関連している。おそらく、緑地の近隣に住んでいる女性は、コルチゾール値が低く、エストラジオールを高濃度に維持することができ、閉経の開始を遅延させる可能性がある」と、ポスドク研究員であるカイ・トリプナー氏を述べている。
出典は『環境国際版』。 (論文要旨)
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