2020.2.17
, EurekAlert より: 
恋人の香りは睡眠を改善できるかもしれない、というカナダ・ブリティッシュコロンビア大学からの研究報告。
研究チームは、パートナーが物理的に存在していなくても、パートナーの香りに一晩曝露した参加者は、より良い睡眠の質を経験したことを発見した。
「参加者の平均睡眠効率は2%以上改善された」と筆頭研究者のマリス・ホファーは語っている。「メラトニンの経口サプリを摂取した場合と類似の大きさの効果が観察された。このサプリは睡眠補助剤としてしばしば使われるものだ。」
研究チームは、155人の参加者に、枕カバーとして使用するための同一の外観を備えたTシャツを2枚与えた。Tシャツの1枚は、恋人が24時間着用したもので、別の1枚は、無関係な他人が着たかまったくの新品だった。
恋人は、24時間着用する間、普段と全く同じように香水などをつけたり、タバコを吸ったり、食事や運動もおなじようにするように要請された。着用後、Tシャツは使用まで凍結保存された。
参加者は、Tシャツを2枚渡された。どちらを使うようにとは言われなかった。連続する2日間、1枚ずつTシャツを使って眠った。各睡眠後の朝に、聞き取り調査が実施された。また睡眠状態はアクチノグラフィーを用いて記録された。最後に、使ったTシャツが恋人が着用したものかどうかを推測させられた。
参加者は、彼らが恋人のTシャツを枕カバーにして眠ったと信じた場合に、より良い眠りを経験したと報告した。さらに、曝露した香りをそう思ったかどうかには関係なく、客観的データも彼らが恋人の香りに曝露した時により良く眠ったことを示した。
「最も驚いたことのひとつは、恋人の香りと思っていなくても、恋人の香りが睡眠の質を改善したことだ」と主任研究者のフランセス・チェンは語っている。
出典は『心理科学』。
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