2020.2.14
, EurekAlert より:
血圧やコレステロールに対する薬物治療を開始した者は、その後、健康的な生活をおくっていないようだ、というフィンランド・トゥルク大学等からの研究。多くの患者は、運動が少なく活動レベルが低下し、体重が増加する傾向が認められたという。
研究では、心臓病、脳卒中の既往歴のない労働者40,000名(平均年齢52歳、80%以上が女性)を対象とした。2000年から2013年まで、4年間隔で2回以上の調査を行った。ベースラインとフォローアップ時は、BMI、身体活動、アルコール摂取、喫煙歴等を評価した。高血圧薬、スタチン系薬の服用開始も調査した。対象者は、薬物使用により、ベースライン時と4年間のフォローアプ調査間、薬物開始した者、開始しなかった者に分類した。
結果は、薬物療法を開始した者は、開始しなかった者と比し、身体活動量が低い、肥満になる、喫煙を止める、アルコール摂取が減少する傾向が認められたという。
一般的に禁煙すると体重増加が認められるが、今回の研究で認められたBMI増加は説明できなかったという。薬物服用と禁煙した者は、薬物を服用せず禁煙した者よりも、体重が増加した。
「薬物療法を開始する者は、体重管理を継続し、身体活動の増加、アルコール摂取の管理、禁煙が推奨されるべきである」とコーホーネン氏は述べている。
出典は『米国心臓学会雑誌』。 (論文要旨)
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