2020.2.7
, EurekAlert より:
酢酸亜鉛トローチは風邪の症状を短縮する効果はないようだ、というフィンランド・ヘルシンキ大学による臨床試験。
研究チームは、酢酸亜鉛トローチの風邪の諸症状に対する有効性について、ランダム化二重盲検プラセボ(偽薬)対照臨床試験を実施した。
毎冬かならず風邪をひくという18歳以上の男女253名を対象とした。ただし、妊婦、授乳婦、慢性の鼻水、せきのある人は除外した。
対象者は、風邪をひいたとき、酢酸亜鉛トローチまたはプラセボをランダムに受け取った。88名が実際に風邪をひき、データ解析には87人分が使用された。
データ解析の結果、亜鉛とプラセボの間に違いは見られないことが明らかになったという。
「我々の研究で亜鉛トローチの有用性は確認できなかったが、先行研究の結果が否定されたわけではない。将来の試験においては、より高用量の亜鉛を用いるべきであり、もっとゆっくりと溶かし、より長期にわたって使用するべきであろう」と研究者はコメントしている。
出典は『BMJオープン』。 (論文要旨)
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