2020.1.27
, EurekAlert より:
間欠断食ダイエット、地中海型ダイエット、パレオ(古代)ダイエットは肥満成人の体重減少をもたらし健康上のメリットがあった、というニュージーランド・オタゴ大学からの研究報告。ただし、1年間で食事の順守率はかなり低下したという。
間欠断食ダイエットでは、参加者は、自分で選んだ週2日を1日約25%のカロリー摂取で過ごした(女性500kcal、男性600kcal)が、ほかの二つのダイエットよりも多くの体重減少が観察された。地中海型ダイエットでは、同時に血糖値の改善がみられたという。
共筆頭研究者のメリッサ・ロイ博士は言う。「減量の程度はおだやかなもので、平均して2-4kgだった。けれども、間欠断食か地中海型を選んだ参加者は、血圧に有意な改善を示した。」
本研究の目的は、3種類の良く知られたダイエットが、「現実世界」のセッティングで効果を示すか検証することだったという。参加者は、自分でダイエット法を選択し栄養士からのなんらのサポートもなしに自分一人でそれを実行した。
「この研究は、唯一の”正しい”ダイエットなどない、という考え方を支持するものです。様々な人々がおり、効果の度合いは各々異なるのです。本研究で、参加者は開始時に食事ガイドラインを与えられ、通常の生活をしながら彼らの食生活を継続しました。試験の1年が終了したのちも、彼らの半数はそれを継続しており、健康指標の改善を経験しています」とロイ博士は語っている。
「地中海型ダイエットのように、間欠断食もパレオダイエットも有効な健康的食事アプローチのひとつにすることが可能です。」
研究チームは、250名のそれ以外は健康な肥満者(BMI27以上)成人を対象に、1年間の介入試験を実施した。最初に選んだダイエットに応じて個別に30分間の栄養士教育セッションを実施した。試験0、6、12か月時点で、3日間食事記録、体重、体組成、血圧、身体活動について調べられた。血液検査は、0,12か月に行った。
54.4%が間欠断食ダイエットを選択した。地中海型ダイエットは27.2%、パレオダイエットは18.4%だった。12か月間、自己申告で調べた脱落しなかった者の割合は、間欠54%、地中海57%、パレオ35%であった。
12か月の時点で体重減少は、間欠4.0kg、地中海2.8kg、パレオ1.8kgであった。
共筆頭研究者のミシェル・ジョスペ博士は、本研究結果が、自分でダイエット法を選ぶ多くの人々にも妥当するだろうと信じている、とコメントしている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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