2020.1.22
, EurekAlert より:
脳のドパミンが概日リズムを破壊して、マウスを高脂肪食の過食と肥満へ導くことを証明した、という米国バージニア大学からの研究報告。
1976年から1980年まで米国成人の肥満は15%に過ぎなかった。現在は、44%が肥満(BMI30以上)であり、しかもそれ以外に33%の過体重者(BMI25-30未満)がいる。
ギューラーら研究チームは、ドパミンを生成する脳の快楽中枢と、概日リズムを調節する脳の独立した生物時計が関連しており、高カロリー食が喜びをもたらすと共に正常な摂食スケジュールを破壊し、過食を導くことを証明した。
マウスをモデル動物として、四六時中高脂肪食が食べられるようにするとマウスは肥満した。ところが、ドパミン信号経路を破壊したノックアウトマウスは、四六時中高脂肪食が食べられる環境にあっても通常の摂食行動をとり、肥満しなかったという。
「我々は、脳のドパミン信号経路が、概日リズムを司っており、それが間違った時間に高脂肪食を食べさせることを示した」とギューラーは語っている。
出典は『最新生物学』。 (論文要旨)
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