2020.1.17
, EurekAlert より:
1週間に少なくとも3回お茶を飲むと、健康的な生活がより長く続くようだ、という北京協和医学院等からの報告。
研究では、心臓発作、脳卒中、がんの既往歴のない中国PARプロジェクトに含まれる100,902名を分析した。対象者は、2グループ(@習慣的にお茶を飲む者(週に3回以上)、Aほとんど飲まない、習慣的に飲まない者(週に3回未満))に分類され、約7.3年(中央値)フォローアップした。お茶には、緑茶、紅茶等が含まれる。
結果は、習慣的なお茶の摂取は、健康寿命の長さ、平均寿命の長さと関連したという。例として、習慣的にお茶を飲む者は、お茶を決して飲まない、めったに飲まない者と比し、1.41年遅くに冠状動脈性心臓病と脳卒中を発症、1.26年長生きする可能性が認められた。決して飲まない、習慣的に飲まない者と比し、習慣的にお茶を摂取する者は、心臓病や脳卒中の発症リスクが20%低下、致命的な心臓病と脳卒中のリスクが22%低下、全死因のリスクが15%低下した。
次に、2点で評価できた14,081名のサブセットで分析し、お茶の摂取行動の変化の影響を調査したという。2点の調査期間は8.2年、2回目の調査後のフォローアップ期間は約5.3年であった。2点両方の調査時において、習慣的なお茶の摂取を維持していた者は、お茶を決して飲まない、習慣的に飲まない者と比し、心臓病や脳卒中の発症リスクが39%低く、致命的な心臓病と脳卒中のリスクが56%低く、全死因のリスクが29%減少した。
「お茶の保護的効果は、一貫して習慣的にお茶を飲むグループで最も強く認められた。メカニズムの研究では、茶の生物活性化合物、つまり、ポリフェノールは、体内に長期間保存できないと示唆されている。したがって、長期間続けて習慣的なお茶の摂取は、心臓の保護的効果に必要かもしれない」とドンフェング・グ氏は述べている。
お茶の種類毎に解析したところ、緑茶の摂取は、心臓病・脳卒中の発症、致命的な心臓病・脳卒中、全死因の約25%リスク低下と関連した。しかしながら、紅茶は、有意な関連性が認められなかったという。
出典は『欧州予防的心臓病学雑誌』。 (論文要旨)
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