2020.1.7
, EurekAlert より:
幼年期のある種のストレスは長寿につながる可能性があるかもしれない、という米国ミシガン大学からの線虫を用いた動物実験の結果報告。
研究チームは、生物が発生初期の段階で経験した酸化ストレスがその後のストレス耐性を高めることを発見した。
線虫(C.elegans)を調べた結果、発生中により多くの酸化物質を産生する線虫は、より少ない酸化物質を産生する線虫よりも長生きであることを発見したという。
酸化物質の生成は、ヒストン修飾因子に影響を及ぼし、それが寿命に影響するという。ただ、それがどのように寿命の延長に関与しているかは不明である。
「人生の初期の出来事が、人生の後半に深く肯定的な影響をもたらすという考え方は本当に魅力的だ。ストレスと老化、加齢性疾患の強い関連性を考えると、人生初期の出来事は、認知症やアルツハイマー病などにも影響している可能性がある」と主任研究者のアーシュラ・ヤコブ教授はコメントしている。
出典は『ネイチャー』。 (論文要旨)
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