2019.12.27
, EurekAlert より:
50歳以降に減量、維持した女性は、体重が安定していた女性より、乳がんのリスクが低いようだ、という米国がん学会等からの報告。体重増加による乳がんの高リスクは、減量によって逆転可能かもしれないという。
米国では、成人女性の3分の2は過体重か肥満である。高BMIは、閉経後の乳がんのリスク要因として確立されているが、体重減少により、リスクを減らすことが可能かどうかについての十分なエビデンスはこれまではなかった。
そこで今回は、食事とがんに関する前向き研究を使用し、中年期、成人期後半の体重減少・維持とその後の乳がんリスクについて調査したという。対象者には、10の前向き研究から180,000以上の女性(50歳以上)が含まれている。体重は、約10年間で3回評価(開始時、約5年後、約9年後)した。
結果は、体重が安定していた(±2kg)女性より、体重減少後、維持している女性では、乳がんのリスクが低かったという。具体的には、体重が安定していた女性よりも、2〜4.5kg減量した女性は、13%リスク低下、4.5〜9kg減量した女性は16%リスク低下、9kg以上体重減少した女性は、26%リスク低下したという。また、体重が安定していた女性と比し、9kg以上減少後、体重の一部が戻ってしまった女性でも、乳がんのリスクが低かった。
「我々の結果は、少しの体重減少であっても、体重減少・維持は、50歳以上乳がんのリスク低下に関連する可能性を示唆している」とローレン・テラ博士は述べている。
出典は『国立がん研究所雑誌』。 (論文要旨)
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