2019.12.24
, EurekAlert より:
ソーシャルメディア使用は、若者の摂食障害に関連しているようだ、という豪州フリンダース大学等からの報告。
これまで、思春期におけるソーシャルメディア使用と摂食障害との関連性については、検討されていなかったという。
今回の研究対象者は、7-8年生996名である。摂食障害評価質問票EDE-Qを用いて摂食障害傾向を把握し、ソーシャルメディア(Facebook、Instagram、Snapchat、Tumblr)使用状況との関係を調査した。
結果、摂食障害に関連する行動は、女子の51.7%、男子の45.0%にみられ、最も一般的な行動として、激しい運動と欠食が認められたという。女子の75.4%、男子の69.9%は、ソーシャルメディアアカウントを少なくとも1つはもっており、Instagramがもっとも利用が多かった(女子68.1%、男子61.7%)。
いずれのソーシャルメディアアカウントの所持もEDE-Qスコアの高さと有意に関連していたが、特に女子においてはFacebookとInstagramで顕著だった。ソーシャルメディアアカウント所持数の増加、それらを使用する時間の増加は、摂食障害の認知面、行動面のスコア両方の高さと関連したという。
筆頭著者のサイモン・ウィルク博士は「多くの研究では、ボディイメージに対するソーシャルメディアの影響について焦点を当てているが、今回の研究は、思春期男女における特定のソーシャルメディアと摂食障害の行動や認知との関連を調査した初めての研究です。さらに、従来ほとんどの研究は、青年後期、若年成人女性にも焦点を当ててきました。したがって、思春期の少年少女における摂食障害とソーシャルメディアの使用との明確な関連性の発見は、ソーシャルメディアの圧力による悪影響を少なくするために、もっと若者の回復力を高める必要性があることを示唆しています」と述べている。
出典は『国際摂食障害雑誌』。 (論文要旨)
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