2019.12.23
, EurekAlert より:
糖類が心臓の健康に及ぼす影響は、摂取する糖類の量と種類によって異なるようだ、というカナダ・聖マイケルズ病院からの研究報告。
内分泌・代謝部門のスタッフ医師であり、李嘉誠知識研究所の科学者であるジョン・シーヴェンパイパー博士が率いる研究チームは、心血管疾患の発生率と死亡率に対する果糖を含む全糖類と添加糖類の関係を調べた。
果糖は、多くの果物や野菜に含まれる天然の糖であり、添加されたショ糖および高果糖コーンシロップの糖の約半分を占めている。
「供給源に関係なく糖類はすべて悪いと思う傾向がありますが、常にそうとは限りません」とシーヴェンパイパー博士は言う。「砂糖は、種類、用量、由来によって異なる挙動を示します。異なる食品からの異なる量の異なる糖は、私たちの健康に異なる影響を与える可能性があるのです。」
研究チームは、果糖含有糖類と心臓の健康との有害な関連性があるかどうかを知りたかったという。
これを行うために、チームは、報告されたすべての食品に由来する報告された果糖含有糖類の摂取量と心臓病の発生率および死亡率との関連を調査した先行研究のレビューを実施した。
チームは、さまざまな種類の糖類が心血管疾患とのさまざまな関連性を示していることを発見した。全糖類、果糖または添加糖類の摂取量が多いと心血管疾患による死亡が増加したが、ショ糖の摂取量が多いと循環器疾患による死亡が減少した。
危害に関連する糖は、それ以下では心血管疾患による死亡の増加が観察されなかった危害の閾値を示し、その範囲は果糖の58グラムから全糖類の133グラムまでだった。
本研究は主として観察研究からという制限があるため、証拠としての確実性は一般に低く、糖と心臓の健康の関係を完全に理解するまでにはまだ長い道のりがあるとシーヴェンパイパー博士は強調している。
「より健康的な果物、ヨーグルト、または高繊維の全粒穀物などからの糖類が、甘味料入りの飲料からの東お類と同じかどうかを知りたいと思う」とシーヴェンパイパー博士はコメントしている。
出典は『メイヨ・クリニック紀要』。 (論文要旨)
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