2019.12.16
, EurekAlert より:
豆類の摂取は、循環器疾患、心疾患、高血圧のリスクを下げるようだ、という責任ある医療のための医師の会からのアンブレラレビューの報告。アンブレラレビューとは、複数の系統的レビュー、メタ分析を解析対象としたレビューのこと。
研究者らは、欧州糖尿病学会の栄養療法臨床実践ガイドラインのアップデートのために、豆類の摂取と循環器疾患に関するリスク要因との関連を調べた前向きコホート研究のアンブレラレビューとアップデートを実施した。
2019年3月までの検索により、6件の系統的レビューとメタ分析が同定され、28件の新規研究を含めてアップデートされた。
その結果、豆類を最も多く摂取する群では、最も少ない群と比べ、循環器疾患、冠動脈疾患、高血圧の発症リスクが10%低かった。
「循環器疾患は、世界で最も医療費がかかり、米国では1日あたり約10憶ドルの費用がかかっている。手に入りやすく安価な豆類を食べることは、循環器疾患の予防の手助けとなるかもしれない」と、共著者のハナ・カレオバ博士は述べている。
豆類は、食物繊維が豊富で、植物性たんぱく質や微量ミネラルも多く含まれている。また、低脂肪であり、コレステロールがなく、グリセミックインデックスも低いため、循環器疾患の予防に有効である。
米国の食事ガイドラインでは、1週間当たり3カップの豆類を食べることを推奨しているが、米国人の豆類の平均摂取量は1カップ未満であり、十分食べられていない。
「食事に豆類を1品足すことで、循環器疾患の予防や、血圧を下げるツールとなるだろう」とカレオバ博士は述べている。
出典は『栄養学の進歩』。 (論文要旨)
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