2019.12.10
, EurekAlert より:
妊娠を希望する女性や妊娠中の女性は、野菜類、穀物、葉酸の摂取が推奨量を満たしていないようだ、エンデバー・カレッジ オブ ナチュラルヘルスからのシステマティックレビュー報告。
今回の研究では、子どもを望む妊娠前の女性と男性、妊婦の食事ガイドラインの遵守状況と遵守状況に関連する要因を検討することを目的としシステマティックレビューを行ったという。CINAHL、AMED、EMBASEで検索を行い、18件を抽出した。(結果、パートナーが妊娠する前の男性を対象としたものは0件だった)
これらの研究データを統合して解析した結果、妊婦の女性の91%が鉄分、55%がカルシウムの推奨量を満たしていなかったという。ほかにも、栄養素では葉酸、食品群では野菜と穀物が推奨量に満たない傾向にあった。一方で55%の人が脂質摂取の推奨量を超えていた。教育レベルの高さは、妊婦の食事ガイドラインの遵守率の改善と関連しており、高齢、禁煙状況は、妊娠前、妊娠中いずれの女性においても、ガイドラインの遵守率の高さと関連したという。
「健康的な食事と出生アウトカムとの関連性は確立されているが、我々の今回の研究では、妊娠前、妊娠中の女性は、健康的な食事のガイドラインに従っていない可能性が示唆された。主な理由としては、彼女らは『そもそもガイドラインを知らない』、『食事と健康的な妊娠と出産との関連性を促進・啓発し、医療専門家へのサポートを増加することは、健康的な妊娠アウトカムに対する食事選択の重要性について、女性とパートナーへの知識普及に役立つ可能性がある」と研究責任者は述べている。
出典は『母子栄養』。 (論文要旨)
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